肩固めレイチvs強打ボッシュ
UFC183のメイン・イベントはミドル級元王者のアンデウソン・シウバの復帰戦だが、その前に同じミドル級のランカーのタリス・レイチ対ティム・ボッシュが対戦した。
7連勝中、4年半無敗の寝業師タリス・レイチ
現在ミドル級ランキング11位のタリス・レイチはこれまでUFC4連勝中でその前の別団体の戦線も含めると7連勝中で4年半負けておらず絶好調だ。
リーチが198cmと長く、オーバーハンド気味のパンチが持ち味だが、柔術黒帯だけあって寝技が得意で、25勝のうち14勝が一本勝ちである。特に肩固めが得意で7回勝利している。
UFC97では当時UFC8連勝の王者アウンデウソン・シウバに挑戦して敗れたが、シウバがUFCで5ラウンドまで戦ったのはレイチとデミアン・マイアの2試合しかないということからもレイチの強さが伺える。
レスリング出身の豪腕クリス・ボッシュ
ランキング13位のティム・ボッシュはレスリング出身で高校時代はレスリングで4度の州王者となり、オールアメリカンに選出された事もある。
2012年2月のUFC144では岡見勇信と対戦し、3Rにクリンチアッパーの連打で逆転のTKO勝ちしたことでも有名で、この頃には4連勝した事もあったが、その後はランカーとの対戦で勝ち負けを繰り返し上位に上がれていない。
ボッシュが強打で優勢に進める
1Rは互いにパンチで牽制しながら詰めて顔面を狙う。
レイチが長いリーチを生かして詰めるもボッシュがクリンチからの右アッパーで対抗。レイチが飛び前蹴りで一気に詰めてパンチを放つもボッシュがしっかりガード。
詰めて接近戦を仕掛けたいボッシュとそれに付き合わずにジャブとローキックで距離を保とうとするレイチ。
両者が組んだ際にレイチが払い腰でテイクダウンを狙うもボッシュがこらえる。レイチがパンチで詰めたところをボッシュが反撃して左フックで顔面にパンチをヒットさせるとレイチがダウン。ボッシュが一気に詰めるもレイチが組み付いて離れず1R終了。
劣勢のレイチが肩固めで逆転勝ち
2Rは早々からミドルレンジで互いにパンチの応酬。
ボッシュの右フックがレイチの後頭部にヒットし、レイチがやや劣勢になる。
レイチがパンチで仕掛けるもボッシュのカウンターがことごとくレイチのアゴにヒットし、レイチがダウンしかける。レイチがボッシュの両足を刈るように何とか組むがボッシュが上からパンチを浴びせる。
ところが、ここでボッシュが息をつくとレイチがテイクダウンを奪うと右肩固めを極める。ボッシュが1度は強引に返すものの、レイチがマウントから逆側に回って再び肩固めを極めると、ボッシュも反撃できずレフリーストップでレイチが逆転勝利を収めた。
この勝利でタリス・レイチはランキングを1つ上げて10位に、一方のティム・ボッシュは1つ下げて14位になった。
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