「唯一化」でECの価格勝負から脱却~なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?【書評】~

なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?尼口友厚Webマーケティング


著者はECのコンサルティング会社の代表で数年前から海外で人気のあるECを自身のブログ「海外ECサイト事例に学ぶ、売上アップのノウハウ」で紹介してきました。本書はこのブログの集約版ともいえます。

唯一化でここでしか買いたくないECサイトを目指す!

ECサイトで価格だけで勝負しなくても良いように他のサイトとは違う「唯一化」の必要性を訴え、海外の事例を紹介しています。

冒頭にあるECサイト診断で自分のECサイトの問題点を洗い出すことができ、それに適した事例が後半に紹介されています。
「唯一化」のポイントとして、付加価値やコミュニティの形成、SNSの活用、安心感の提供、顧客が求めるコンテンツの提供、バーチャル体験などが挙げられており、やり方はひとつではない事を教えてくれます。

そのほか、やってはいけないことでSEO対策や機能性重視の追及なども理由をつけて書かれているのはある意味納得しました。

売上だけではなく利益を重視しないとECは続かない

私もECをやっているからわかりますが、多くのECは価格勝負になりがちで、特に楽天などのモールに出店している場合は値下げやセールでお客様を呼び寄せるのが当然という感じでもあります。

モールからすれば広告を出してもらい、流通金額が増えれば儲かるのですから、出店側の利益はまったく関係ありません。そのあたりに気づいたときにはモールに依存してしまって脱却ができない、という話もよく聞きます。

価格勝負に陥っている状況からの脱却のために「ブランディング」が必要で、多額なお金を投じなくてもやり方ひとつで変わることを本書では教えてくれています。

BtoCのECに携わる人には、一般消費財でも売り方によっては唯一化は可能です。

唯一化のポイント

何を売るのではなく、誰に売るのか?

顧客がどういう気持ちで自分の店を訪れるか、シーンや気分を考えて顧客像を絞り込む

顧客を意識してサイトに落としこむ

顧客が商品にどういうイメージがあるか?もし高級感であればサイトも上質にすべき

自分自身がそのサイトのファンになる

模倣されないサイトを作る

・模倣が難しい土台を確立する
・なぜこのECを立ち上げて、この商品を扱い、サービスを提供しているのか?サイトの根幹に関わる哲学を顧客に伝える
 例:会員制ブランドのセールサイト Vente-Privee 
 ブランド価値を守りたいので再販等はしないというポリシーでGiltなどの差別化が海外ではできています。
・ファンはコピーできない

継続する

・止めれば顧客とのコネクションが途切れてしまう
・80%の質を週1回行うよりも、50%を毎日発信

アイデアよりも実行が重要

・実行して初めて価値が生まれる

唯一化の施策

競合と価格比較ができない付加価値を提供

顧客のためにちょっと気を利かせれば顧客は喜んでお金を払ってくれる

  • ショッパー
  • 共感できるストーリー性
    ジーンズメーカーHiutDenim社

双方向型のコミュニティ形成

買うだけでなくコミュニケーションを楽しむ

  • SNS活用
    SNSで顧客が体験や画像をシェアしたくなるように設計が必要
    例:オリジナルデザイン生地のオーダーECサイトspoon flower

価値を体験してもらう

価格以外の価値を提示し理解してもらえば価格勝負にならない

  • わずかなお金を節約するより時間を節約することが意味があることを打ち出す
  • 安さを追い求めること自体が無意味
  • 他では味わえない価値を出す

オフライン戦略

ECだけではできない部分をオフラインで補てん

  • 試着、返品
  • 展示会

顧客の隠れた欲求を探り出す

カスタマイズ

  • 顧客が商品作りに関わることで得られる満足感、特別感
  • 顧客ごとにマッチした商品の提案

ニッチ

  • まねされないブランドを作る

安心感

  • 顧客のニーズを満たす、不安を払拭する安心感を提供
    例:ジュエリー通販 Blue Nile

コンテンツ

  • 顧客が求める情報(どんな商品か、どんなときに便利かなど)をユーモアも入れて魅力的なコンテンツを提供
  • 商品をどう使うかなどのアフターサービスを動画で説明

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