横浜Fマリノスが優勝しなくて良かった理由

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債務超過、減資を乗り越えて連覇した広島

2013シーズンのJ1は、残り1節時点で首位を走っていた横浜Fマリノスが川崎フロンターレに0-1で敗れ、鹿島アントラーズに勝利した2位のサンフレッチェ広島が逆転優勝で2連覇を達成しました。 サンフレッチェ広島は育成型といわれてきましたが、今シーズン活躍した育成出身選手は森崎兄弟と高萩くらいで、少ない予算ながらも選手のやりくりを上手に行い、森脇らを放出しながらも昨シーズン加入した千葉や塩谷らの移籍組がチームにフィットしたのが要因と言えるでしょう。 表向きは華々しいですが、その裏では厳しい経営があり、2011年には20億円の債務超過に陥り、資本金を99%減資した事がありました。減資をするということは出資者のお金をなくすことであり、広島の評判はがた落ちし、今後出資金を募ろうとしても「過去に減資したくせに」と出資はなかなか難しいです。 そういった中で、収入と支出のバランスを整える事で、2012シーズンはどちらもほぼリーグ平均ながらも当期純利益はリーグ最多を記録しました。 支出の多くを占める人件費も決して安いとは言えませんが、ここ数シーズンで他チームから獲得した選手(水本、山岸、西川、千葉、塩谷、辻尾(レンタル)、石原)は辻尾以外は全員レギュラークラスとして活躍しており、無駄なお金を出していないことがわかります。 以前、横浜フリューゲルスが消滅したことがあったように強いチーム、愛されるチームでも無くなることはあります。そのためにも、経営はしっかりしていなければなりません。そういった意味でJリーグライセンス制度ができたのですから、そこはしっかり遵守していくべきでしょう。 [amazonjs asin=”B00CYXPG0U” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”(Jリーグエンタープライズ)J.LEAGUE ENTERPRISE 復刻ユニフォーム柄Tシャツ(1993モデル) 横浜F・マリノス L”]

体質改善なくして優勝はない

Jリーグクラブライセンス制度の規則では、2012年度から三期連続の赤字あるいは2014年度末の時点で債務超過のクラブはライセンスを剥奪されます。 横浜Fマリノスは2012シーズンまで3期連続の赤字で、赤字額も年々増加。債務超過も16億円以上に達しています。おそらく2013シーズンも赤字で、2014年度末までに解消されなければクラブライセンスを剥奪され、JFLへの降格もあるでしょう。 収益構造の詳細は【考察】 マリノスの収益構造について(横浜御用牙RSV 清義明のブログ)を参照していただくとして、横浜Fマリノスの問題点は収入に比べて支出が多い事です。 なかでも、特に目に付くのが人件費と販売費・一般管理費です。2012年度(平成24年度)Jクラブ個別情報開示資料によると、横浜Fマリノスは人件費はJ1で7位、販売費および一般管理費は2位です。 ちなみに、販売費や一般管理費の主な内訳は以下になり、これらは改善の余地が大いに残されており、横浜Fマリノスのフロントや社員は他のクラブに比べてまだまだぬるま湯体質であることが伺えます。 販売費:営業部員の給料や広告宣伝費など、営業活動に関係の深い経費 一般管理費:役員報酬実払分、社員給与実払分、アルバイト費用、福利厚生費、事務所貸借料、事務所諸経費、広報費、Jリーグ年会費等 とはいえ、こんなにのんきなのにはバックに日産という大手の親会社がいるからで、【考察】 マリノスの収益構造について(横浜御用牙RSV 清義明のブログ)にも記載されていますが、日産がいれば赤字になりそうになっても、広告費を1年間つぎ込んでくれれば三期連続の赤字や債務超過を避けられるので、今シーズン横浜Fマリノスが優勝していれば、来シーズンに問題になっても親会社である日産は、「昨シーズン優勝したチームがJFLに落ちるのはどうしたものか?」と世論に負けて横浜Fマリノスの面倒をみてくれるに違いありません。 しかし、優勝できなかった事で日産も簡単に面倒を見ることは難しくなったでしょう。横浜Fマリノスはまずは自力で体質改善を行い、そぎ落とせるものはそぎ落とし、それでもダメだったら親会社に面倒を見てもらうべきです。 最悪JFLに落ちても仕方ないでしょうが、努力してもダメだったらきっと世間も認めてくれると思います。

人件費カットで手を打った同じく赤字の名古屋

同じように赤字の名古屋は人件費の高さが原因なので、監督やコーチ、外国人との契約を終了しています。 それで一時的に戦力は落ちるかもしれませんが、それでも勝たせるのが監督の仕事です。 来シーズンからガンバ大阪で長期政権を築いた西野朗氏が就任するそうですので、どうなるかが楽しみです。
私は決して横浜Fマリノスが嫌いではありません。むしろ好きな方です。JSLの日産自動車時代は日本で一番好きなチームでした。 今シーズンは優勝はできませんでしたが、中村俊輔や斎藤学ら選手の能力を生かした良い戦い方をしていて、それ以外の「脇役」的な選手は泥臭いプレーも厭わずに献身的に働いたから最後まで優勝争いができたと思います。だから、今シーズンの横浜Fマリノスはチームが一丸となっていた良いチームだと思っています。 「経営とチーム成績は別」と思う方もいるかもしれませんが、それならばプロ野球のように親会社にベッタリという形にしても良い事になりかねませんので、Jの理念を貫くにはやはり経営と成績は一緒にして考えるべきだと思います。
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