ジョニヘンがローラーに勝利しウェルター級王者になれた理由【UFC】

格闘技
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ジョニー・ヘンドリックスジョニー・ヘンドリックス

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GSP王座返上で空いたウェルター級決定戦

テキサス州ダラスのアメリカン・エアラインズ・センターで開催されたUFC171のメインイベントでは、9度防衛したジョルジュ・サンピエールが王座を返上したために空位となったウェルター級の王座決定戦が行われた。 ウェルター級ってどんな階級?って思う人も多いでしょう。 ざっくり説明すると、体重が77.11kg以下で、全8階級のうち上から4番目に重いちょうど真ん中の階級なので、スピード、パワー、技術のすべてが揃わないと勝てない「神の階級」といわれています。 この階級で6年間王座に君臨していた絶対王者ジョルジュ・サンピエール(通称GSP)が昨年11月のタイトルマッチで王座防衛後に休養宣言したため、王座が空位となっていました。

王座に最も近いジョニー・ヘンドリックス

そのGSPの最後のタイトルマッチでGSPを判定まで追い詰めたのが、今回タイトルマッチに挑戦するジョニー・ヘンドリックス(通称:ジョニヘン)でした。 ジョニー・ヘンドリックスは5歳の頃からレスリングを始め、大学時代はオールアメリカンに4度選出されるまさにレスリングエリートで、2007年にプロ総合格闘技デビューすると、UFCは2009年から参戦し、UFCでは12勝2敗で2敗も判定(そのうち1敗は先日のGSPとのタイトル戦)と好成績を残しています。 しかも、GSPとのタイトル戦はジョニー・ヘンドリックスが勝っていたという声も多く、GSPがタイトル返上した後、ウェルター級最強はジョニー・ヘンドリックスとも言われていました。

復活してチャンスを獲得!ベテラン、ロビー・ローラー

今回ジョニー・ヘンドリックスとタイトルを争うロビー・ローラーは、もうそろそろ32歳になろうかというベテランで、過去にはPRIDEにも参戦経験があります。 UFCにも2002年に1度契約していますが、2004年には解除されています。その後、PRIDEやStrikeforceなどで活躍し、2013年にUFCに復帰しています。 そのロビー・ローラーがタイトルマッチまでし上がれた大きな理由は、UFC復帰後2連勝して迎えた期待の若手ローリー・マクドナルド戦で判定ながらも勝利した事でした。 ローリー・マクドナルドは24歳と若手ながらもすでに15勝1敗と実績も豊富で、昨年11月のGSP対ジョニー・ヘンドリックス戦の勝者とタイトルマッチをするとさえ言われていました。 いわばロビー・ローラーはローリー・マクドナルドのかませ犬的な役割だったとも言えるでしょう。 しかし、そこでロビー・ローラーは大番狂わせを演じてローリー・マクドナルドを判定ながらも倒してランキングを一気に上げました。

一進一退のタイトルマッチ

両者の対戦は、1、2ラウンドはジョニー・ヘンドリックスが優勢に進めますが、ロビー・ローラーが持ちこたえると3ラウンドには反撃。4ラウンドにはあわやKO寸前までジョニー・ヘンドリックスを追い詰めます。 最終5ラウンドになると、お互いスタミナ切れで攻め手を欠きます。 ロビー・ローラーは距離を置いて倒しにいかずに逃げ切労とするのに対し、ジョニー・ヘンドリックスは終盤に強引にタックルを2度決めます。とはいえジョニー・ヘンドリックスはその後の攻撃をする体力は残っておらず、KOできずに試合終了。 そして判定はレフリー3人とも48-47でジョニー・ヘンドリックスが新王者に。 各ラウンドの詳細は明らかになっていませんが、おそらく1、2ラウンドがジョニー・ヘンドリックス、3、4ラウンドはロビー・ローラーが取っていたでしょう。 となると、5ラウンドの終盤にジョニー・ヘンドリックスがタックルをしていなかったら、もしかしたらロビー・ローラーが王者となっていたかもしれません。

最後まで諦めない泥臭さが大切

きれいなパンチやキックで1ラウンドで決まることも多いUFC。しかし、今回のように最後の悪あがきが決まる事もあります。通常の試合は3ラウンドですが、タイトルマッチは5ラウンドなので、5ラウンド(25分間)も戦えば終盤になるとフラフラになるケースは多いです。 それでも、王者になれば多額の報酬だけでなく名誉も得られます。特にUFCは強豪が多いうえので1度タイトルを取りそこなうと、次の挑戦権が回ってくるまでに相当な時間がかかります。その間勝ち続けなければなりません。 しかも、UFCは観客の関心も大きく左右されるので、対戦成績も影響します。そのため、王者に敗れてその王者が防衛し続けていると「あの選手は今の王者に敗れているから」ということで対戦が見送られがちです。 今回も、ジョニー・ヘンドリックスがロビー・ローラーに敗れていたら2度連続のタイトル戦で敗れたということで次回の挑戦権はかなり先になっていたことでしょう。 といったことからも、たとえKOするスタミナが無くてもがむしゃらに仕掛けたタックルが「最後のあがき」が王座を手繰り寄せたのでしょう。

残念・・・速報といえどもきちんと報告すべき

最後に、スポーツナビの試合速報で、
「元ウェルター級暫定王者のカーロス・コンディットと大型新人タイロン・ウッドリーによる一戦は、ウッドリーのローキックでヒザを痛めたコンディットがレフェリーストップで2RTKO負け。」
とありますが、ウッドリーのローキックは逆の足ですし、このキックの前にコンディットはヒザをいためていましたので、ローキックは直接は関係ありません。 WOWOWの生放送でも解説されていたのに。。。。いい加減すぎますね。]]>

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