ヘナン・バラオンまさかの陥落、TJディラショーが先輩の雪辱を晴らす

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バンタム級王者バラオンの軌跡

絶対王者とも呼ばれパウンド・フォー・パウンドでも上位にランクされている王者ヘナン・バラオンは、プロデビュー戦で負けるものの、その後は連戦連勝。2011年5月に初めてUFCに登場してからも3連勝で、バンタム級暫定王座決定戦ではユライア・フェイバーに判定勝ちして暫定王者に輝く。その後2度防衛した後に、正規王者であったドミニク・クルーズが負傷欠場したことで正規王者となり、ユアイア・フェイバーとの再戦では1ラウンドでTKO勝利したことで正規王者として初防衛を果たした。 ここまで連勝を32まで伸ばしてきた。

フェイバーのチームメイトのTJディラショー

一方の挑戦者のTJディラショーはレスリング出身で、ユライア・フェイバーと同じチーム・アルファメールに所属し、チームメイトです。それもあってか、ユライア・フェイバーがバラオンに敗れた後、次は「TJディラショーが挑戦する!」とアピールしたそうです。 観客が興味を引くストーリーが大好きなディナ・ホワイトCEOですから、これに乗らないわけがありません。ということでタイトルマッチが決まりました。

UFC TUFで勝ち上がったTJディラショー

TJディラショーはTUFシーズン14で勝ち上がってきた選手ですが、決勝戦ではジョン・ダドソンに敗れています。 ちなみにジョン・ダドソンはUFCで2連勝してフライ級タイトルマッチでデメトリアス・ジョンソンに挑戦していますが、5ラウンド判定で0-3で敗れています。しかし、その後は2連勝し、フライ級ランキングも1位をキープしているので、もうそろそろタイトルマッチが組まれてもおかしくないでしょう。 ディラショーはTUFで優勝できなかったからというわけではありませんが、強烈な人間性があるわけでもなく、これといって他を圧倒する武器も無かった事もあって、世間の評価は決して高くありませんでした。

ディラショーの勝因は1ラウンドのパンチ

今最も勢いに乗っているバラオンに対して、なんだか分からないディラショーの対戦ということで、試合前の予想は「バラオンが何ラウンドでディラショーを倒せるか?」という点に関心が集まっていたと思います。 ところが試合が始まるとその予想が一転します。 開始早々はバラオンが攻め立てますが、ディラショーが反撃した右オーバーハンド気味のパンチがバラオンにヒットすると、バラオンはふらつき攻勢は逆転。 2ラウンド以降もバラオンは反撃するもいつもの余裕さや力は無く、逆にディラショーがテンポの良いパンチやキックでバラオンのスタミナを奪っていきます。 そして5ラウンド、判定でも確実に優勢なディラショーは攻め続けてパンチ、ハイキックでバラオンを倒すと、最後はパウンドで仕留めてレフリーストップで勝利しました。

勝因の裏には元K-1ファイター

ディラショーが優勢に試合を運べたのは1ラウンドの右パンチだったでしょう。 しかし、ディラショーはこれまでパウンドでの勝利はあったものの、パンチでKOしたことは無かったことからもわかるように、パンチが強いという印象はありませんでした。 ところが、この試合では面白いようにパンチがあたりバラオンをふらつかせました。ここまで成長したのには、元K-1ファイターで武田幸三にも勝利したドゥエイン・ラドウィックの存在があります。 打撃に定評のあるラドウィックがチーム・アルファメールのコーチをしてきたことでディラショーの打撃力は大きく成長しました。 しかし、そのラドウィックもこのチーム・アルファメールを去る事が決定しています。ディラショーやユライア・フェイバーらの打撃力の今後変化に注目です。

今後のバンタム級戦線、水垣偉弥にチャンスはあるのか?

この結果で、ランキングはこのように変わりました。 今後のタイトルマッチの可能性については、以前水垣偉弥がUFC5連勝!日本開催でタイトルマッチの可能性はあるのか?で書いたとおり、3位のラファエル・アスンソンが一番可能性が高いと思われます。 王者 TJディラショー 1位 ヘナン・バラオン・・・対戦済 2位 ユライア・フェイバー・・・チームメイト 3位 ラファエル・アスンソン 4位 マイケル・マクドナルド・・・ユライアに敗戦 5位 エディ・ワインランド・・・5月にジョニー・エドゥアルドに敗戦 6位 水垣偉弥 しかし、水垣選手ももう1試合勝利すれば、次はタイトルマッチになるのでは?と思われます。 ここ最近、他の階級も王者が交代していることもあり混沌としつつあります。その流れに乗って水垣選手にはぜひ王者になってもらいたいところです。 ]]>

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