スウェーデンで開催されたUFC182.5のメインイベントはスウェーデン出身のライトヘビー級1位のアレクサンダー・グスタフソンが、飛ぶ取り落とす勢いでランキング3位まで上げてきたアンソニー・ジョンソンをホームに迎えて対戦した。
ジョン・ジョーンズに最も近い男 アレクサンダー・グスタフソン
UFCライトヘビー級の王座を過去8度の防衛しパウンド・フォー・パウンドとしてUFCで最強と呼ばれるジョン・ジョーンズ。 難攻不落の絶対王者から初めてテイクダウンを奪ったのがランキング1位のアレクサンダー・グスタフソンだ。判定は3-0で敗れはしたものの、2人が48-47で1ポイント差と僅差だった。ジョン・ジョーンズは最新の防衛戦でも難敵ダニエル・コーミエ相手に3-0の判定勝利しているが、そのときは最大49-46だったことを考えると、グスタフソンがどれだけジョーンズを追い詰めていたかが分かる。 グスタフソンは196cmとライトヘビー級の中でも長身で、ボクシング出身なので総合格闘技の戦績の16勝のうち10勝がパンチによるTKO勝利だが、UFCでの8勝のうち一本勝ちが2回とグラウンドテクニックも上達しているバランスの取れたファイターである。超問題児も実力者 アンソニー・ジョンソン
以前に「今後のUFCを占う注目選手」で触れたとおり、ランキング3位のアンソニー・ジョンソン。アメリカ黒人らしい強靭なフィジカルとスピードを武器に強烈なパンチでKO勝ちが多い。その反面判定で負けた事がないわかりやすい選手なので観客の人気は集まりやすい。しかし、体重オーバーが多く、それが理由でUFCをリリースされた事もあるのでそれが懸念点。と問題児だが、戦績は18勝4敗でうち12試合がKO勝利と打撃にめっぽう強い。しかも、1分以内勝利が4回もあり、これはUFC最多である。また、KO負けも負傷による1回しかない。 UFCを1度リリースされているが、復帰後はライトヘビー級ランキング5位のフィル・デイヴィスにも判定ながらデイヴィスにまったく何もさせずに完勝し、前回はアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラを右アッパーで1R開始44秒でKO勝利しており、問題児の影はもう見当たらない。 それだけに、この両者の勝者が次のライトヘビー級のタイトルマッチの挑戦権を獲得する事になっている。
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