最も混戦?UFCミドル級戦線
今のUFCでランキング上位が混沌としているのがミドル級かもしれない。 難攻不落と言われたアンデウソン・シウバが10度の防衛を果たし、約7年間王座に君臨していたが、2013年7月に29歳のクリス・ワイドマンが新たに王座に就くと、すぐ下にはリョート・マチダやビクトー・ベイフォード、ホナウド・ジャカレイ、ヨエル・ロメロといったベテラン勢に加え、ルーク・ロックホールドやゲガール・ムサシら30歳前後の若手も王座を目指してランキング上位を争っている。29歳で42戦、DEEP、PRIDE、DREAM、Strikeforce、K-1ルールも。経験豊富なゲガール・ムサシ
ミドル級8位のゲガール・ムサシは29歳とまだ若いが、日本には馴染みが深く20歳の時に来日し、DEEPに参戦している。その後もPRIDE、DREAM、Dynamiteにも参戦し、2008年にはDREAMミドル級グランプリのトーナメント戦を制し、初代DREAMミドル級王座を獲得している。 (ちなみにこの時の決勝の相手は現UFCミドル級2位のホナウド・ジャカレイで、2014年にUFCで再戦したときには敗れている) また、同年年末のDynamite!!ではK-1ルールで武蔵に1ラウンドKO勝ちしており、翌2009年にはDREAMで階級を上げて無差別級のスーパーハルクトーナメント1回戦でマーク・ハントと対戦し、アームバーで一本勝ちを収め、2010年にはDREAMのライトヘビー級の王座も獲得し、確実にスター街道を駆け上がっていた。 しかし、2013年からUFCに参戦するも2勝2敗とイマイチ結果を残せていないだけに、この日のベテランのダン・ヘンダーソンを倒してランキングを1つでも上げたいところだ。総合格闘技界の重鎮 ダン・ヘンダーソン
今年で44歳になるダン・ヘンダーソンはアメリカのみならず総合格闘技界を長く支えてきた一人である。レスリングでもオリンピックは1992年のバルセロナと1996年のアトランタの2大会に出場しており、プロ転向後はリングス、Strikeforce、PRIDE、UFCでいずれも優勝もしくは王座を獲得している。 レスリング出身ながらも打撃を得意とし、特に接近戦でのショートフックやアッパー、そして右のロングフックは脅威で、ヴァンダレイ・シウバやエメリヤーエンコ・ヒョードルにもパンチで勝利している。 パンクラス、PRIDE、UFCで活躍した郷野聡寛はもっともパンチが強かった選手としてダン・ヘンダーソンを挙げた事もある。ダンヘンのお株を奪うムサシの右フックで瞬殺
開始早々から、互いにパンチで主導権を握ろうとするも、早々にダン・ヘンダーソンがムサシのパンチで左目を負傷してしまう。ムサシはすぐに気づき、「ダンヘンの左目がおかしい」とレフリーにアピールするもダン・ヘンダーソンは「試合中は左目が見えなくなった」と試合後に語ったが、試合を止めずに続行される。 ただ、その直後にダン・ヘンダーソンが頭を下げながら不用意に前に詰めたところをムサシがバックステップしながら右のオーバーハンド気味のロングフックをダン・ヘンダーソンの後頭部あたりにヒットさせる。 ダン・ヘンダーソンは意識が飛んだのか、そのままフェンスへ倒れこむ。それをムサシは見逃さずにパンチの連打でレフリーストップ。 ダン・ヘンダーソンはその後すぐにムサシの脚を掴んで反撃しようとするも終了。 ただ、以前のヒョードルを倒した試合でも劣勢になりながらも一発逆転KOで勝利しただけに、レフリーももう少し待っても良かったのかもしれない。 ※KOシーンは9分45秒あたりから
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