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落ちの無い漫才は関西人の世間話と同じ
芝浜からもわかる落語の落ちの魅力
「年末の落語の演目といえば?」とアンケートをとれば、おそらく1位になるのが「芝浜」でしょう。 その芝浜を現代でもっとも上手にできる落語家といえば故立川談志師匠で、今はその愛弟子の立川談春師匠といっても過言ではないでしょう。 [amazonjs asin=”4812449588″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”立川談志メモリアル・セレクション 『幽女買い』『芝浜』―永久保存版 (バンブームック 落語DVDムック)”] 芝浜の魅力は妻の酒飲みで仕事をしない、それでも大好きな旦那への想いに尽きると想います。芝浜のストーリーは、酒飲みで仕事をしなくなった魚屋の旦那が、年末に奥さんにたたき起こされて朝早く仕事に出かけたところ大金を拾うのですが、妻はそれを夢だと言ってお金を隠します。それ以降、旦那は酒を絶ってまじめに仕事をします。そして3年経った年末に妻は大金は夢ではなかったことを旦那に告白します。 そして、告白した妻が「お酒飲んでいいよ」と言い、旦那は飲もうとしますがが止めます。「また夢になるといけないから」と言って終わります。詳細についてはYoutubeで「芝浜 立川談志」と検索すれば出てくるので、文章を読むよりも実際に談志師匠のはなしを聞いてもらったほうが良いと思います。 妻が旦那に大金を夢にしなければならなかった理由を語るシーンは多くの観客は涙します。ただ、落語は面白いものなので、涙だけで終わってしまってはなりません。そこで最後に、今回の話のきっかけとなった夢を酒を持って持ち出してくるところで、観客を唸らせるのです。 これは芝浜だけに限らず、有名な落語のほとんどはストーリー展開があって、最後の落ちに必要不可欠な流れになっています。