ポストプレーをしないベンゼマ【第26節】アトレチコ・マドリードvsレアル・マドリード

サッカー
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post_140307post_140307 Toe Stop! / TheBusyBrain アトレティコ・マドリード 2-2 レアル・マドリード 0-1 カリム・ベンゼマ(前3分) 1-1 コケ(前28分) 2-2 ガビ(前46分) 2-2 クリスティアーノ・ロナウド(後37分)

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押し込み切れず何とかドロー

開始早々に先制したレアル・マドリードはその後、アトレチコ・マドリードの中盤の激しい守備に押されると、その後前半だけで2点を奪われ逆転される。 後半に入ってもカウンターではチャンスを作るものの遅攻になると前線へパスが入らず苦しい展開が続く。 アンチェロッティ監督はこの日守備を重視してスタメンに起用していたコエントラン、アルベロアの両SBを主力のマルセロ、カルバハルに変えると、マルセロは中盤で攻撃の組み立てに参加し、カルバハルはベイルと右サイドを切り崩し、徐々にアトレチコ・マドリードゴールを脅かす。 そして、後半37分に右サイドを強引に突破したカルバハルからのクロスをゴール前で最後はクリスティアーノロナウドがボレーシュートをゴール左隅に決めて同点に追いついた。

Cロナウド、ベイルの縦への速攻

現在リーグ戦無敗記録が続いているレアル・マドリードの最大の特徴は爆発的ともいえる攻撃力でしょう。 特にカウンターでのクリスティアーノ・ロナウドやベイルのドリブルスピードは速く、レアル・マドリード陣内でカウンターが始まっても彼らがドリブルを仕掛けたら相手ゴール前までは勢いは止まりません。 しかも、カウンターともなればチーム力よりも個人対個人の力で決まるので、中盤が押し上げるのを待つよりも、FWだけで前線のスペースを自由に使って攻めた方が攻めやすいのでしょう。 このカウンターがレアル・マドリードの得意な戦術です。

遅攻が機能しない原因の一つはポストプレーが少ないベンゼマ

その一方でバルセロナのような相手を押し込んだ状態からパスワークで崩す得点パターンが少ないです。 これはFWが周囲を生かすためのプレーを連動して行わないのが原因の一つです。 もう一つがベンゼマです。前と矛盾しますが、ベンゼマはクリスティアーノ・ロナウドやベイルのポジショニングをとても意識しています。 クリスティアーノ・ロナウドはとにかくボールを欲しがるのでボールを持てないと中央に寄りがちです。一方のベイルは右サイドから中盤にずるずる下がります。 となるとベンゼマは両サイドの高い位置しか空きがありません。しかし、ロナウドとベイルはバルセロナで言うところのペドロやネイマール、セスクのように中盤での相手を崩すための攻撃の組み立てには入りません。 そのため、縦へ進めないと中盤のディマリア、モドリッチ、中盤の底のシャビ・アロンソ、左SBマルセロで組み立てるしかなく、しかもレアル・マドリードの選手は相手の裏を取ったりポジショニングを変えてマークを外す動きも少ないので、相手からすれば人とボールが前後に動いて見失う事が少ないです。 昨シーズンまではエジルがいたので、相手の嫌なところから崩せていました。クリスティアーノ・ロナウドが以下のようにコメントしていたことからも彼の良さがわかります。
「エジルの退団は最悪のニュースだ。憤りを感じているよ。彼は違いを生み出せる選手であり、僕にとっては自分のゴールに向けた動きを最も良く理解してくれているチームメイトだった」

サイドの切り崩し

レアル・マドリードの対戦相手はカウンターをさせずに遅攻に持ち込んでからは引いて中央の守備を固めて守れば失点のリスクが減るという事をわかっています。アトレチコ・マドリードも同様にある程度レアル・マドリードにボールを持たせていました。 シーズン序盤はこれでも良かったのですが、今シーズンのレアル・マドリードの好調の理由はサイドの切り崩しにあります。 シーズン序盤の右SBは守備が売りのアルベロアで、右SHはベイルが中央への切込みが好きなうえに怪我気味で、ヘセやディマリアなど固定されていませんでした。 左サイドのクリスティアーノ・ロナウドとマルセロのコンビに対して縦への突破力や崩しでは見劣りしていました。 最近は攻撃的なSBカルバハルの台頭とベイルの回復と縦への突破が増えました。この試合のクリスティアーノ・ロナウドの同点ゴールもカルバハルの突破がきっかけでした。

連携は二の次、個を最大限生かす最短ルート

アトレチコ・マドリードとレアル・マドリードを比較すると、連携という点ではアトレチコ・マドリードの方が数枚上手です。 しかし、攻撃陣を見ると得点力がある選手はアトレチコ・マドリードはジエゴ・コスタ1人に対して、レアル・マドリードはクリスティアーノ・ロナウド、ベイル、ベンゼマの3人います。 彼らの力を最大限生かすにはこの戦術が今は一番適しているのかもしれません。]]>

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